いつもお世話になっております。苦手だったイエバエの同定を少しやってみているのですが、初心者にはなかなか難しくて手こずっております。 画像のイエバエを「日本のイエバエ科」を使って同定しており、ハナレメイエバエ亜科であろうところまでは来ました。 そこから先なのですが、特に脛節の剛毛部分がよくわからず、ご教授いただければと思い書き込みさせていただきました。 「日本のイエバエ科」P.333の【ハナレメイエバエ亜科の属の検索表】からすると、 4.後脛節に2本の前背剛毛 →5.中脛節の中央部に2本の後背剛毛、単眼三角部小さい →シリボソハナレメイエバエ属(Pygophora) となるのかなと思ったのですが・・・ ・中脛節の"中央部"とはどの辺までを中央とみなすのだろうか? ・http://diptera.jp/usr/local/bin/perl/dipbbs/joyful.cgi?list=pickup&num=5274#5274 素人目ではこちらの書き込みのハエによく似ているように思えるのですが、こちらはCaricea属?であるなら5番目のキーはPygophoraに行くのではなく、6に進む(中脛節中央に1本の後背剛毛)となる? ということでひとり混乱しております。 よろしくお願いいたします。 詳細情報: 採集日=2024/7月 場所=大阪府高槻市 体長=約5mm 大きな画像は下記URLからも確認いただけると思います。https://ug-mushimushi.notion.site/No-1543-Gen-sp-164148ac395481ebb8cdc58cd76bea39?pvs=4
UG 様
単眼剛毛が弱いので,日本のイエバエ科の検索表には収録されていない属,Cephalispa Malloch と思われます. 検索表5番の中央部というのは,先端刺毛以外,という程度の意味です. 確かに本数は2本あるのですが,Pygophora とするには後脛節のad○1や,中脛節のpd○1が弱いので違和感があります. Caricea (現在のLispocephala)とするには単眼三角が額帯の前縁に届かないので違います. なお,日本のイエバエ科のCaricea xanthogaster Shinonaga, 2003 はCephalispa 属に変更されています. 日本産Cephalispa 属4種の論文がありますが,オスの交尾器の検討が必要なので,メスは難しいと思います. Yoshizawa, S. & Tachi, T. 2016.Taxonomic study of the genus Cephalispa Malloch of Japan (Diptera: Muscidae).Zootaxa, 4132(4): 540-550.
大宮様
返信いただきありがとうございます。 Cephalispa属とのこと、承知いたしました。 ありふれた普通種だと思っていたのですが、意外と「日本のイエバエ科」に掲載されていない属だったとは。 今後も精進いたします。 |
こんにちは.今回は質問ではないのですが… 最近同定したハエの中で,少し変わっていると思った2匹を共有します. まず,Hamaxia属です.奇妙なハエだと思いました. 採集したときは,Xenotachinaの雄か何かだろうかと思っていました. 顕微鏡で見てヤドリバエ科とわかりました. 見た目だけでなく交尾器も特徴的で,引き出すのが大変でした.cerciがこんなに短いヤドリバエがいるんですね. 日本に生息するH. incongruaだとは思うのですが,交尾器の図が見つからなかったので,保留にしています. 採集日:2024.11.09,採集地:東京都目黒区駒場 次は,ハナバエ科のPegomya kusigematii (Suwa, 1974) です.KFさんから頂いた標本です.自分の知っているPegomyaとはずいぶん雰囲気が違います. 最初は,属が間違ってるかと不安にもなりました. しかし,ゲニを見ると,surstyliの珍奇な形はPegomyaらしい(?)ですね. 交尾器の形状が,Suwa(1974)の図と見事に一致しており,気持ちいいです. 採集日:2022.10.09 採集地:青森県十和田湖 今,手元に,正体不明の緑色のヤドリバエ(おそらく)の標本があり,亜科の検討さえつかないので,また写真を撮って数週間後にここで質問させていただきます.そのときはよろしくお願いします.
虫キョロリス様
いいPegomya ですね. 自分は,はなあぶ56号に報告した新潟県の個体を1♂採っただけです. 涼しい所の種かと思いきや,Suwa (1999) によると熊本県の記録もあるようです. 記載当初からPegomya 属なので,この場合は記載者・年に括弧は不要です.
虫キョロリス様
Hamaxia は自分で採った事がありませんが同定依頼の中に入っていた事があります. オス交尾器の図がどこかに有るか分かりません. 本種はメスで記載され,レクトタイプ指定の話にもメスしか出てきません(2009年の中国の注釈付きカタログ). 本種のシノニムであるOchromeigenia ormioides Townsend, 1919 がオスで記載されれているのですが,そちらの原記載に図はありませんでした. マメコガネの天敵についての文献に,幼虫,蛹,メス成虫が図示されています(FIG. 14-16). https://typeset.io/pdf/the-parasites-of-popillia-japonica-in-japan-and-chosen-korea-37h8z431ie.pdf
大宮様.
返信ありがとうございます. >記載当初から… 記載者・年に括弧をつける場合とつけない場合に,そのような違いがあるとは知りませんでした.なるほど.そういうことだったんですか… これからは規則に従って書きます. はなあぶのほうも今確認しました.私の個体でも,第5背板の両側部がわずかに黄色がかっていました. Hamaxiaに関して,オス交尾器の図がどこにあるかわからないとのこと,調べてくださりありがとうございます. >本種のシノニム… シノニムのOchromeigeniaのほうの原記載は確認していませんでした.たしかに図はないですね… マメコガネの天敵についての論文も読んでみました.メスでもかなり額が狭いんですね.生態や幼虫期の形態が思ったより事細かに調べられており,驚きました.いつか自分の目でも,寄生の瞬間を見てみたいものです. 夜行性と書いてありますが,今回採集したのは午後2時でした.ただ,草のたくさん生えたやや暗いところではありました.それから,私の着ていた黄色いシャツにとまっていたので,たしかに吸蜜性なんだろうと思います(その黄色いシャツを着ているとハエやホウジャクがよく近寄ってくるんです). 時期も5月から9月にかけて2回か3回に分けて発生というようなことが書いてありますが,今回は11月だったのでちょっと遅い時期だなと思いました. |
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